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東京オリンピック2020のエンブレムについて
2015/07/31
Olympic Emblem Tokyo 2020 2020年東京オリンピックのエンブレムの盗用騒ぎで騒がしいですが グラフィックデザイナーの末席にいる身分として一言(直接作者に聞いた訳でもなく単なる私の個人的見解です) このエンブレムは1964年大会のエンブレム(左)をリスペクトして作成されたと思います それはこのエンブレムの背景にデザインされている大きな円(みなさんわかりますか?金と銀の三角の内側に作られている白い円です) このエンブレムをデザインしたのは亀倉雄策氏 グラフィックデザイン界の天皇とまでいわれた方 新しい東京オリンピックのシンボルはまさにこの1964年から56年続く日本の歴史そのもの これがエンブレムのコンセプトで核だと思うのです だから造形が少し似てるというそんなレベルじゃないんです デザインって単なるカタチじゃなく思想の反映なんです だから「盗用」という言葉はあまりに作者に失礼でしょう そしてスマホの壁紙のデザインからインスピレーションみたいな海外デザイナーの発言も不快です そんな壁紙のデザインにインスピレーションしてこのオリンピックのシンボルをデザインする訳がないです ましてやこんなにオリンピックっぽくないデザイン!(失礼) ネットでは躍動感もなくオリンピックにふさわしくないなどとのコメントもみられますが 1964年の大成功をおさめたエンブレムをみてください! まったくもってスポーツの躍動感もなにもない・・・ 僕はこの深い思想からくる造形こそが日本のデザインだと思うのです 海外の雑誌記者がこのエンブレムはTとLとRの文字が見えるがT以外の言及はない などと酷評している記事がでてましたが私もはじめ「L」が見えて このLの意味は何だろう?と職業的にすぐに感じましたが これはLに関係なく亀倉雄策氏がデザインした1964年のエンブレムの造形なんだと気づき そして「素晴らしい!」と感動した次第です 逆に言えばこのLの為に結果的に類似騒ぎになってしまった でも作者からしたら絶対必須なコンセプトからの造形だったと思うのです またこのエンブレムを選んだ審査員の方々は 現在の最高峰のデザイナーによるもので もちろんコンペ参加者もウィナーもトップレベル 日本は堂々とこのエンブレムを掲げて そして東京オリンピックで本当の主役であるアスリート達の 特に日本の素晴らしい選手にスポットを当てて 東京オリンピックを成功させて欲しいと思います

2020年東京オリンピックエンブレム(左)と1964年東京オリンピックのエンブレム(右)
神谷利男
